小説「TATSUMAKI 特命捜査対策室7係/曽根 圭介」を読んでみた

ネタバレなしの小説レビュー

曽根圭介さんの小説「TATSUMAKI 特命捜査対策室7係」を読みました。

あらすじ。

鬼切壮一郎は新人刑事として捜査一課に配属になる。一課といっても殺人捜査係ではなく、「未解決事件」を専門に扱う特命対策室だった。配属初日、壮一郎は早速、辰巳麻紀主任と本所東署に向かった。岡田という窃盗の容疑者が、5年前に起きた失踪事件をネタに、量刑の取引を持ち掛けてきたのだ。事件とは、小久保清二が突然姿を消し、兄の亮一が殺人犯として疑われた事案を指す。通常、成人男性が失踪しただけでは警察は動かないが、清二の妻が亮一を犯人だと訴えたことと、亮一が現役の刑事であったことで、殺人犯捜査係が捜査に当たることになった。が、亮一と失踪を結びつけることはできず、3か月後に捜査は終了している。岡田は、清二がヤバい仕事に手を出して消されたのだというが……!?

私はいつの間にやら、すっかり曽根さんのファンになってしまいました。

今回の作品も面白かったですね。

でも、「妥当に」面白かった感じです。

というのもこの作品は、曽根さんらしくないんですよ。

推理小説としても読み物としても面白いんですが、曽根さん特有の歪んだ感じが出ていないといいますか。笑

これを曽根さんが書いたものだと知らなかったら、楽しめたと思います。

ですがもう私の中で曽根さんのハードルが上がってしまっていますので、歪んだ(?)ストーリーを期待してしまっていたんだと思います。

ですので、読み終わった後に「あれ?」っとなってしまいました。

これは私の中の期待値の問題ですね。

小説の出来が悪いわけではないんです。

繰り返しますが楽しめたんですよ。

楽しめたんですが、曽根ワールドっぽさはなかったように思います。

決してハズレではないですし、読んで損はありません。

むしろ面白い部類に入る推理小説だと思います。

でも曽根さんの他の作品に比べるとひねくれた感じが少ないと思います。

曽根さんファンからすると物足りなさを感じてしまう可能性はありますが、それは彼の変化球を期待してのことです。

「TATSUMAKI 特命捜査対策室7係」が、良作だということは間違いないと思います。


TATSUMAKI 特命捜査対策室7係 (講談社文庫) [ 曽根 圭介 ]