小説「夜見師/中村 ふみ」を読んでみた

ネタバレなしの小説レビュー

中村ふみさんの「夜見師」を読みました。

あらすじ。

“夜見師”―祟り神を始末する者。その存在を知る者は限られている。21歳の五明輝は、正体不明の呪いのせいで余命が3年ほどしかない。妹のために少しでもお金を稼ごうと、破格の金額で舞い込んできた家政夫の依頼を受ける。雇い主を訪ねると、車椅子に乗った青年・多々良が現れた。この屋敷には封じられた多数の祟り神が眠っており、生活できる者は選ばれるとのこと。お金のため、仕事に精を出す輝だったが…。

とても楽しめました。

文章も読みやすいですし、登場人物も多くなく、時代も現代の設定なので、頭痛を感じることなくサクッと読めます。(私は、文章が凝り過ぎていたり、登場人物が多すぎたり、時代設定が古すぎたりすると、読んでいて疲れてしまうんです。笑 多分これらの要素は、「万人受けする」という意味では非常に大事なのではないでしょうか)

ジャンル的には、ホラーファンタジーになるのだと思います。

著者が自ら、本のあとがきにも書かれていますが「広義でのホラー」だそうです。

広い意味でのホラーということですので、内容はまったく怖くありません。

怖い要素は0と言っても良いと思います。

そもそも、読者を怖がらせようという趣旨でつくられていません。

幽霊や怨霊がたくさん出てくることは間違いないのですが、怖くはないんですね。

仮に重度の恐がりな方でも、心配することなく読めると思います。

話の展開もスムーズですし、登場人物のキャラもたっていますし、読後感も良いので、多くの人に受け入れられそうな作品だと思います。

ただその辺りは光と影といいますか、世の中にはマニアックな物だけが好きな人もいますので、絶対に誰もが気にいる作品と断言はできませんが、多くの人が気に入るであろう小説だと思います。

良い意味でライトな感じなので、普段読書をあまりしない方も楽しめると思います。

「夜見師」には続編もあるようですので、私も近いうちに読みたいと思います。

さて、話は変わりますが。

私は初めて読んだ著者名は必ず検索します。

「これを書いた方は、どんな方なのだろう?」と気になりますからね。

今回、私は中村ふみさんの作品を読むのが初めてでしたので、当然お名前を検索しました。

でも、中村さんの情報が全く出てこないんです。

いや、正確に言えば「著書」は出てくるんですよ。

これはまあ作家なので当然だと思いますが、プロフィール的なものが全く出てこないんです。

Wikipediaも出て来なければ、公式ブログも、ツイッターも出てきません。(私の検索の仕方が悪いのでしょうか。いいえ、近年のGoogleのアルゴリズムはすごいですからね。ご本人の情報がネット上にあれば上位に表示されるはずなんですが)

困りました。

これでは、中村さんのイメージが湧きません。笑

お名前からして女性だとは思うのですが、ときどき作家さんでわざと異性の名前を使う方がいますからね。

こうなると、老若男女すべてあり得てしまうんですよね。

まあ、いいんですけど、作家さんのイメージくらいは持っておきたかったです。(あとがきを読む限り、好感の持てる方でしたので尚更)

謎の多い作家さんのようです。

関係ない話をしてしまいましたが、「夜見師」おすすめできる作品です。


夜見師 (角川ホラー文庫) [ 中村 ふみ ]